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和風内装建材「網代合板(網代天井)」について解説したページです。

和風内装建材、網代合板(網代天井)

天井に網代天井を使用
網代合板を天井に使用

網代合板とは、建築部材として「網代」「網代ベニヤ」「網代天井」とも呼ばれている物で、ベニヤ板(普通合板)を基材とし、その表面に網代を編んだものです。

木を細く切ったものを材料に使い、手作業で網代を編みます。

内装に使用することを想定して作られており、天井に使用されることが多いため「網代天井」とも呼ばれます。 和風・和のイメージで使われることが多いです。 →網代合板の断面図

材料が本物の木である事、手作業で編んでいる事などから"本物の網代"や"本網代"と表現される場合もあります。

網代合板の特徴

網代合板
網代合板:編み模様は市松

本物の“木”を手作業で編み込んだものです。

材料の厚みに由来するボリュームと、編み込むことで生まれる立体感が特徴で、材料が厚いもの程その特徴が表れ、良い品となります。

“編む”という特性上、材料が二重になっていて、表面から見えている部分は下地に直接貼り付いていないため、手や物に触れる壁面等では、 破れ防止のため、丈夫な厚い材料を使います。

網代合板の使用場所、用途

一般住宅や、宿泊、商業施設などの内装に使用されます。使用部位には、天井や壁面、建具の全体や一部分が挙げられます。 軒天井や門の扉、家具などに使用されることもあります。

伝統的な日本建築や和室や茶室にはもちろんのこと、近年では和風洋風にこだわることなく、編み模様の美しさや木の風合いを生かし、 人の目に留まる居間や玄関、廊下など、様々な場所で使用されます。

和室(和風)の天井-網代天井

和風の天井に網代天井を使用。杉柾矢羽根網代
天井(網代天井):杉柾の矢羽根網代

網代の最も代表的な使用部位は天井です。居室や玄関など一つの空間の天井全面に使用したり、出窓や床の間部分の天井に使用します。

天井は家具で隠れることも無く、人が触れる機会も少ない部位です。こだわりを持って選んだ網代全体をゆっくりと眺めることのできる、適した使用方法と言えます。

・・・ 天井のいろいろ、網代天井のいろいろ・・・

和室の天井には様々な種類があり、貼り上げ方によって「竿縁天井」や「目透し天井(敷目張り天井)」、 「格天井」などと呼ばれています。

網代を使った天井は「網代天井」と呼ばれ、網代を天井に貼る際は、ある程度の大きさの網代を複数枚並べてその継ぎ目に竿縁を使用する、上の写真のような方法が多いですが、 「目透し天井」の仕様にした目透し網代天井や、 「格天井」の鏡板(マス目部分)に網代を使用する場合もあります。

壁面、建具

建具:黒部へぎ板の矢羽根網代
建具:黒部へぎ板の矢羽根網代

壁面や建具に使用します。全面に使用したり、腰の高さより下の部分のみに「腰壁」として使用します。 別の素材(壁紙など)で仕上げた壁に、絵を飾るような感覚で、装飾品のように使用することもあります。

壁面は天井と比べ視界に入りやすいので、手間ひまかけて作られたお気に入りの網代をより多くの人に、より多くの機会に見てもらうことのできる、店舗などにもおすすめの使用方法と言えます。

・・・ 使用箇所に適した網代をお使いください・・・

壁面や建具のように手や物が触れる可能性のある場所に網代を使う場合は、薄い材料で作った網代を選んでしまうと簡単に破けてしまうことが多く、適しません。 様々な種類がある中から、厚くて丈夫な材料で作った網代を選ぶ必要があります。 (→材料厚ごとの特徴と適する用途を見る)

購入先に希望する使用方法を伝えることで、用途に合った物の中から選ぶことができると思います。
ご不明な点がございましたら遠慮なくお問い合わせください。

壁面:黒部へぎ板の矢羽根網代
壁面-目線の高さに-:黒部へぎ板の矢羽網代

種類

杉柾薄亀甲網代、杉皮石畳網代、杉柾中厚親子矢羽根網代、椹へぎ板石畳網代
材料と編み模様の組み合わせ例。
右上から時計回りに、
杉柾単板の亀甲網代、
杉皮の石畳網代、
杉柾単板の親子矢羽根網代、
椹へぎ板の石畳網代。

網代の種類は、材料編み模様(柄)を様々に組み合わせることによってつくり出されます。

次のページでは網代の種類を、編み模様別に分類して紹介します。

種類/編み模様別>>