網代合板 商品ついて詳しく知りたい
寸法・サイズ
ご希望の大きさで制作致します。
使われることの多い寸法には、3尺×6尺や、3尺×9尺、1m×2mなどがあります。 これより小さなものや大きなものなど、ご希望の大きさで制作致します。
寸法例 | 説明 | 使用例 | |
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3尺×6尺 (900×1800mm) |
関東間の畳のサイズ。 使用箇所の広さに応じて必要数使う。 |
天井 | 関東間の4畳半に5枚 関東間の6畳に6枚(図1) 床の間に1枚 |
建具 | ドアの表面に1枚 | ||
3尺×9尺 (900×2700mm) |
4畳半の部屋と同じ長さ。 使用箇所の広さに応じて必要数使う。 |
天井 | 関東間の4畳半に3枚(図2) |
壁面 | 4畳半の一つの面のみに使用で3枚(天井高2700mm以下の場合)(図2及び図3) | ||
3尺×12尺 (900×3600mm) |
6畳の部屋の長いほうと同じ長さ。 使用箇所の広さに応じて必要数使う。 |
天井 | 関東間の6畳に3枚(図4) 関東間の8畳に4枚 |
1m×2m (1000×2000mm) |
関西間(3尺1寸5分×6尺3寸)など3尺×6尺より大きい場合。 使用箇所の広さに応じて必要数使う。 |
天井 | 関西間の4畳半に5枚 |
建具 | ドアの表面に1枚 | ||
4尺×8尺(1200×2400mm) | 使用箇所の分割位置によっては、このような寸法を複数枚並べる場合も。 | 天井 | |
壁面 | 天井高2400以下の場合に縦使い。 | ||
6尺×9尺 (1800×2700mm) |
この位迄の大きさならば分割することなく一枚で制作可能。 | 天井 | 玄関ホール |
12尺×12尺 (3600×3600mm) |
分割しての納品になります。「編みつなぎ出張」で分割を1枚の状態に戻すことが可能。 | 天井 | 居室の天井(図5) |
450×1800mm 600×900mm |
3尺×6尺以下の小さなもの。 | 天井 | 出窓 |
扉 | 戸棚の扉 |
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図1-天井(6畳) -
図2-天井(4畳半)、壁面(4畳半) -
図3-壁面(4畳半) -
図4-天井(6畳) -
図5-天井(8畳)
1200×4000mmや1800×2700mmなどが可能です。
1枚の大きさの上限は、弊社で制作が可能かに加え、運べるか、現場に入るか、取り付け作業に無理がないか、などが関係します。
1800×2700mmの網代を使えば、玄関の天井につなぎ目無しで貼り上げる事ができます。このような大きなものを1枚でそのまま納める場合は、補強として裏桟(うらざん)を付ける必要があります。
それ以上に大きいもの(例:3000×3000mm)は、商品をそのままの大きさで納品する事ができませんので、
制作後に一旦分割してから納品します。そして大工さんが天井に取り付けたあとに、弊社が現場出張して、分割部分を編みつなぐ事で一枚に見せることができます。
詳しくは大面積の網代天井をご覧ください。
・・・ 裏桟(うらざん)とは ・・・
網代合板の裏面に取り付けた、棒状の骨組み。網代の補強目的、又は現場での施工方法によっては必要となります。
網代合板は板状なので、大きい物は、運搬や取付け等の取り扱い時にたわんで扱いにくく、そのせいで傷をつけてしまったり長い物は折れてしまう事も考えられます。
裏残を付けるとしっかりと丈夫になり取扱も安心です。
450×450mmや300×900mmなどが可能です。
よくあるケースでは、格天井の鏡板として網代を使う場合450×450mmくらいのものを数十枚。 出窓スペースの天井に使う場合は、奥行のないものだと2000×300mmなどが挙げられます。 それより小さな物も制作可能です。
1.一枚の大きな網代を使う方法と、
2.複数枚の網代を天井面積のぶん並べて使う方法があります。
<1>天井一面を一枚の網代で覆う方法(図6)は、竿縁を使用する必要がないので天井の見た目がすっきりと仕上がり、部屋が広く見えます。
部屋に合わせて作る別注商品となり、こだわりをもった空間に仕上がります。
3600×3600は大きくて持ち運べませんので、網代制作後に一旦分割して納品し、大工さんが天井に取付けたのちに、弊社が分割部分を編みつなぎに行く手順となります。
デメリットとしては、費用が掛かること。大きい網代は、価格を抑えられる寸法を選んでそれを複数枚敷き詰める方法に比べると高価で、編みつなぎの際の出張代も必要です。
大面積の網代天井のページもご確認ください。
<2>天井面積を分割して、複数枚の網代を継ぎはぎ、その継ぎ目を竿縁で押さえる(隠す)方法は、費用を抑えることができます。 デメリットとしては、網代と網代の継ぎ目部分の編み模様がつながっていないことや、竿縁を必ず使用しなければならないことです。
その他の分割方法も考えられます。
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図6-天井(8畳)その1 分割して納品し、天井取り付後1枚に戻します。 -
図7-天井(8畳)その2 網代と網代の境目には竿縁をあてがいます。 -
図8-天井(8畳)その3 網代と網代の境の他に点線部分にも竿縁を入れると、格子状に見せることができます。
仕様
シート状ではありません。板状の商品です。
板状の基材の上に網代を編んだものです。壁紙のようなシート状の物を想像される方がいらっしゃいますが、そうではございません。
表面の編み込み部分と板状の基材は一体になっていて、剥がすことは出来ません。
全てを綺麗にはがすのは難しいと思います。はがさない事をお勧めします。
はがす際に製品表面端部の材料がテープにくっ付いて来て、ささくれたり壊れたり破けたりする部分が出ると思います。
天井や壁面、建具などの一般的な使用方法では、廻縁、竿縁、押し縁、枠などに隠れて見えなくなる部分ですので、はがさずにそのまま使用してください。
してありません。
弊社で制作している網代は塗装をしておりません。(色を付けた物など一部の商品で、塗装・染色をした物もございます。) 網代は従来より無塗装で使用されてきており、今でもほとんどのお客様が購入した網代を塗装せずにそのまま取り付けています。
塗装をする購入者様もいらっしゃるようです。
購入後に塗装がしたい、塗装をする予定、という話を聞いたことがございますので、塗装をする購入者様はいらっしゃるようです。
ただ塗装が上手くできたかどうかや問題点などについては弊社では分かり兼ねます。
弊社では完成後の網代に塗装をした事がございませんので、塗装に関してのアドバイスや注意点を申し上げる事はできませんが、 商品についてのご質問には回答可能ですのでお気軽にお問い合わせください。
編み模様
実際に使われることの多い人気の編み模様は矢羽根です。
矢羽根は伝統的な編み模様です。文化財などの古い建物に取り付いている網代を見ると矢羽根編みになっています。
現在は様々な編み模様が工夫され好みで選べるようになりましたが、矢羽根が採用される事が圧倒的に多く、その他には市松、親子矢羽根、亀甲がよく使われます。
同じ編み模様の網代を2枚並べても、編み目はつながりません。
1枚ずつ作るため、複数枚を並べた時に端と端がつながる様にはなっておりません。 しかしつなぎ目には必ず竿縁(見切材)を当てる事をお願いしておりますので、つなぎ目が隠れる事である程度違和感なくみせる事ができます。
編み目がつながるようにしたい場合は、あらかじめその様に作る必要がありますので、その旨をお伝えください。
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図9 全く同じ矢羽根網代が2枚
(手編なので、実際は模様に多少のずれが生じます)
並べて取り付けても・・・編み目はつながりません -
図10 全く同じ斜市松網代が2枚
(手編なので、実際は模様に多少のずれが生じます)
並べて取り付けても・・・編み目はつながりません
矢羽根編みの網代天井を床の間のある和室に使用する場合、向きに決まりがあります。
矢羽根網代の向きは、
(図11)。 床の間が無く仏間のみがある部屋は、仏間に「矢」が向かわないようにしてください。これには神様仏様に「矢」を向けないという意味合いがあります。注文寸法を決めるにあたっての分割方向は(図12)のようにして下さい。弊社では(図12)のようにご注文寸法の長手方向に沿って「矢」が向かうように制作致しますので、
(図13)のように分割して注文頂くと天井に取り付けた時に「矢」が床の間に向いてしまいます。
また、短手方向に矢が向かうように、編み方向を通常とは変えて制作することも可能です。
なお、"床の間内部の天井"の矢の向きに決まりはありません。
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図11 床の間に対しての矢羽根の向き -
図12 分割の向きはこうなります。 -
図13 この方向に分割してご注文頂くと、取り付けたとき編み方向が逆になってしまいます。
樹種、木目、色味
特別な決まりはありませんが、樹種にこだわりがなければ杉がおすすめです。
杉は品質と価格の両方で優れています。
杉は古くから網代に使われてきた伝統的な樹種です。網代の制作に適した材質で綺麗に仕上がりますし、杉の木目は編み模様を引き締める効果があります。
弊社で沢山作っていますので価格も抑えられています。
上記理由から、茶室や和室には杉もしくは黒部へぎ板が適しています。(黒部の説明はこちら)
しかし網代に使用する樹種に決まりはありませんので、好みの樹種があればそれを選んで頂くのが良いと思います。
杉が最も一般的です。
杉は材料の1本1本に、長手に沿って目で見てわかる木目が入っていて、編み模様と相まって網代の表情を豊かにします。木材の味わいを網代のかたちで感じて頂けると思います。
ウェブサイトとカタログに掲載のあるものが弊社の規格の商品です。
規格の製品は樹種により制作可能な編み模様が異なります。詳しくは網代の材料一覧
から、各詳細ページをご確認ください。
掲載以外の樹種を希望される場合には、希望の樹種、編み模様、寸法、数量、を教えて頂ければ弊社にて検討させて頂きます。
なお掲載している商品でも、材料の入荷状況やその他の事情により制作不可能な場合がございます。何卒ご了承ください。
どれも実際の網代を撮影したほんとうの杉の色です。照明の具合というよりは、杉の個体差による色味の違いです。
杉の色、椹の色というふうに、樹種が違うと色味も異なります。でも一口に杉の色といってもその色はひとつではありません。杉の赤身だけを見ても、
茶色っぽいもの、ベージュっぽいもの、赤っぽいもの、ピンクっぽいもの、黄色っぽいもの、白っぽいもの、とさまざまです。印刷や塗装ではなく天然の木の色をそのままいかしていますので、
その都度異なってきます(漂白処理で色を均一にした材料は使用しておりません)。
どの木も雨風に耐えて成長し、伐採されたのち、職人の手によって網代のすがたとなりました。手元に届いた、あなただけの網代の色味、木目とのご縁を感じていただけたら幸いです。
なお申し訳ないのですが、色味の希望はご遠慮頂いております。掲載写真の杉の色は、その一例となりますのでご了承ください。
場所によって木の柄(木目)が違う理由は、本物の木をスライスして使っているから。申し訳ないのですが、同じにはなりません。
弊社の網代は、本物の木を薄くスライスしたものを材料として使用しています。木目が印刷されたシートなら、全く同じ木目柄を印刷して何百枚と用意することが可能かもしれませんが、 本物の木はそうはいきません。木のかたまりから、1枚、2枚とスライスしていくごとに木目が少しずつ移り変わっていきます。 1枚目と2枚目の違いはほとんどありませんが、1枚目と100枚目、300枚目を見比べると変化がよくわかります。1枚の網代に表れる木目の変化を楽しんで頂きたいと思っています。
はい、網代を含む木製品はやけて、徐々に色が濃い目に変化していきます。
「やける」のは紫外線の作用で、網代やフローリング、家具などの木製品に限ったことではありません。内装でいうと畳や壁紙などほとんどの物に起こることで、経年変化とも言えます。 日当りのいい棚に置いてある本の背表紙が色あせるのも紫外線の作用です。部屋にあるすべての物が少しづつ、それぞれ徐々にやけてなじんでいきます。
しかし生活している中で「やけて」いくのが気になる事はまず無いでしょう。模様替えで家具を移動した際、今まで隠れていた畳やフローリングが現れ、
その色の違いを見て実感するくらいだと思います。
網代も日々の生活とともに、落ち着いた味わいのある色に変化していくでしょう。
網代合板 納期・在庫に関して
注文を頂いてから作ります。受注生産です。
樹種、編み模様、寸法と数量を教えて頂いてから作ります。受注生産です。
5日~1カ月程での出荷が多いです。
ご注文頂く網代の種類(樹種と編み模様)、寸法、数量、ご注文頂いた時の弊社の状況(混み具合)などによって異なってきますが、 5日~1カ月程での出荷が多いです。具体的にご相談頂ければより詳しい回答が可能です。
すぐにご相談ください。
ご希望の商品が在庫にある場合もございます。在庫にない場合でも、使用用途や希望を教えて頂ければ、在庫の中から見合った商品の紹介を致します。 また、当日制作→翌日出荷の対応が可能な場合もございます。
お急ぎの場合はメールではなく電話でご連絡ください。
「注文すると納期はどの位ですか?」といった内容ですと一般的な質問と捉えてしまいます。「◯◯日までに欲しいが可能か?」ということをお伝えください。
網代合板 注文に際して
はい、1枚のみでも注文可能です。1枚からお作りします。
「出窓や床の間の天井に網代(網代天井)を使いたい」「書斎のドアを網代にしたい」など、ワンポイントで一枚のみ使いたいという場合も大歓迎です。
運送会社を使って全国へ発送しています。
発送できる寸法は、大きなものだと1200×4000mmや1800×2700mmなどが可能です。商品の大きさやお届け先住所によっては発送できない場合も考えられますので、ご注文前にご確認ください。
引き取りにいらっしゃる方も多いです。
申し訳ありませんが天井への取り付け(施工)は行っておりません。工務店さんにご依頼ください。
工務店さんが天井に取り付けた後の、「編みつなぎ出張」は行っております。
網代合板 取付けの際の疑問点
網代と網代の境い目は見切り材で必ず隠してください。
網代は端を見切り材等で隠す(押える)ことを想定したつくりになっております。多くの商品の端をテープで巻いて仕上げており、 そのまま見せるには適しておりませんし、お客様が商品をカットするなどテープ部分を切り落としてから取り付ける場合にも、継ぎ目をむき出しのまま天井に取付けると、 網代の端部の材料が、重力によって下向きにめくれた状態となる恐れがあります。
見切材を使用したくない場合は「一枚もので制作後、現場つなぎ」の方法をとります。
あらかじめ複数枚がつながるように制作し、天井に取り付けた後に網代と網代の境い目を編み直して一枚につなげる方法です。
編み直すことで複数枚の網代が一枚につながり見切材は必要がありません。(廻縁は必要です)
この場合、あらかじめその様に作る必要がありますので、その旨をお伝えください。
詳しくは大面積の網代天井をご覧ください。
廻縁は網代が15mm隠れる太さ(幅)。竿縁は30mmの太さ(幅)を用意して下さい。
網代の端にはテープが巻いてあります。ご注文寸法の内側に各辺10mm程テープがかかっていますので、テープがはみ出ない様に網代の端が15mm隠れる見切り材を用意してください。
竿縁の場合は、網代二枚にまたがって取り付けるので30mm程度の物が必要になります。
壁面や建具に網代を使う場合も同じ要領で、網代の端を隠すようにしてください。
網代合板 網代の修理
すこし破けた程度でしたら、その部分のみの補修が可能な場合がほとんどです。弊社にて出張修理致します。
個々の状況にもよりますが、「15cm×15cm」や「編み目で数えて8コマ」ほどでしたら、補修が可能な場合がほとんどです。 ただし、現在天井に取り付いている網代に使われている材料とは別の、今用意できる材料で補修をする事になりますので、 破れはおさまりますが木目のかんじや色味は多少異なります。その旨ご了承ください。
薄い材料を使った網代は手や物が当たると破けてしまうことが多い為、天井など普段は触れないような箇所へ使用される場合でも、 材料の厚みは「中厚」以上を選んで頂くことをおすすめしております。
網代合板 問い合わせ
メール又は電話でのお問い合わせが可能です。
「具体的な案件について相談したい」「網代天井を採用するか未定だが、詳しく聞いて検討したい」など、ご不明な点がございましたらメール又は電話でお問い合わせください。